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2024/05/20
ニッキン投信情報 連載企画~各運用会社の新NISA戦略【第20回】~
出典:ニッキン投信情報2024年5月20日よりセゾン投信代表取締役社長CEO兼COO 園部鷹博
つみたて投資枠対象商品で成長投資枠の活用を
Q:新NISAへの戦略は。
A:創業当初から訴えてきた「長期資産形成」に、時代が追いついてきたと感じている。
新NISAを機に当社でも新しい投資家が増え、お客さまの積立平均額も4月には4万1,000円を超えてきた。
足元ではいったんマーケットに調整が入ったことで、不安を感じている投資初心者も多い。
直接販売の強みを生かし、長期・積立・国際分散という資産運用の大原則を改めてお伝えしつつ、適切な情報発信でお客さまをサポートしていく。
また、当社は富裕層ではなく一般の方々のお役に立ちたいと考えている。
年代を問わず将来への不安として「将来の生活資金は十分なのか」、「これから投資を始めて間に合うのか」と感じている方は多い。
特に50代は金融機関からのアプローチも弱いため、50代をターゲットとしたインターネット広告や、同年代の保有者が多いセゾンカード会員に向けてもダイレクトメールなどで資産形成の必要性をお伝えするとともに商品の認知度を高めている。
Q:販売会社へのサポートは。
A:
販売員の方には、新しいNISA制度を利用することで、どんな年代でも資産運用できることを「生涯投資」という言葉でお伝えしている。
ファンドの説明だけではなく、お客さまにも「生涯投資」の重要性を説明できるよう資産運用の基礎を含めて研修・セミナーのコンテンツや資料などに工夫を凝らしている。
また、他のファンドと異なり、当社ではすべてのファンドを長期・積立で資産を形成していただくための商品として設計している。
運用哲学に共感いただいた販売会社数はそう多くないものの、23年度の合計販売額が約1,252億円のうち、販売会社経由が6割程度と積立投資によるものを中心に大きく伸びており、前年度より比率が高まっている。
Q:成長投資枠対象ファンドについて。
A:
つみたて投資枠対象商品で成長投資枠を活用することを提案している。
”成長”投資枠という名前の印象から、別の商品を選ばなければならない、一括投資が前提と考えている方も多いが、つみたて投資枠と同じ商品で積立投資することもできる。
そうすれば併せて毎月30万円の積立投資が可能だ。
「セゾン・グローバルバランスファンド」、「セゾン資産形成の達人ファンド」は、どちらの枠でも対象商品であるが、特に後者の「達人ファンド」は、積立で将来の大きな成長を求める方の要件を満たしているアクティブファンドとして、生涯投資に活用いただける商品として捉えている。
また、NISAでは、低コストのインデックスファンドを1本持っていれば大丈夫という風潮があるが、これからの金融・経済情勢を考えると、インデックス商品の優位性が発揮されない局面も必ず出てくる。コストだけに目を向けるのではなく、運用方針を確認し、複数のファンドやアクティブファンドについて検討することを推奨したい。
異なる運用方針・手法を理解することで、そうした事態にも対応でき、非常に効果的な資産形成が実現できるのではないだろうか。
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