投資家リターン(インベスターリターン)
実際の投資行動の結果、投資家が得た平均的な収益率
- ファンドを購入するにあたり、「高値掴み」「安値売り」をした人が多ければ、投資家リターン(インベスターリターン)は低下する。
- 逆に安値の時に購入する人が多く、資金が流入するファンドは投資家リターン(インベスターリターン)は向上する。
- 大切にする理由
- 最適な投資行動とは?
- 継続の有効性
私たちが投資家リターン(インベスターリターン)を大切にする理由
一人ひとりのお客さまが資産を増やしていただくためには、商品のリターンだけでなく、お客さま自身の投資行動が大切です。通常の資産運用会社であれば、運用の成果を上げることを経営目標としていますが、私たちはさらに「長期・積立・国際分散投資」の浸透を経営目標の一つに加え、「相場に左右されることなく定期的に積立で購入することが重要である」ことを訴え続けてきました。余計なお世話だと思われるかもしれませんが、結果としてこの「おせっかい」がお客さまの運用成果を高め、投資家リターン(インベスターリターン)の向上として表れていることから、「定期積立プラン利用率」をフィデューシャリー宣言の成果指標(KPI)として設定し、「投資家リターン(インベスターリターン)」の重要性をセミナー等で情報発信し続けているのです。
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通常の資産運用会社
リターンを高めることが経営目標。
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セゾン投信
セゾン投信では商品自体のリターンを高めても、実際に投資しているお客さまのリターンが低ければ顧客本位ではないと考えます。お客さまに“おせっかい”といわれても、私たちが考える基本的な投資行動(長期・積立・国際分散)を実践してもらうために積極的にサポートしています。
投資家リターン(インベスターリターン)と基準価額騰落率
セゾン投信のファンドは、設定来の投資家リターン(インベスターリターン)が基準価額騰落率を上回っています。
投資家リターン(インベスターリターン)と基準価額騰落率実績値比較
コツコツ投資の成果
「基準価額騰落率」とは投資家が一定期間そのファンドを保有し続けたと仮定した場合の収益率です。しかし投資家が実際に得た収益は売買のタイミングによって異なります。
一方「投資家リターン(インベスターリターン)」は実際の投資行動の結果、投資家が得た平均的な収益率です。
ファンドを購入するにあたり「高値掴み」「安値売り」をした人が多ければ、投資家リターン(インベスターリターン)は低下します。反対に安値の時もコツコツと投資を継続した人が多ければ投資家リターン(インベスターリターン)は向上します。
両ファンドとも、お客さまの長期的な視点に基づく投資の成果が表れています。
市場の一般的な投資家は上がったときに買い、下がったら売る傾向あり
投資家リターン(インベスターリターン)が低下する理由は前述したとおりですが、市場での投資家の行動を見てみましょう。下記のグラフを見ると、TOPIX上昇時には投資家の資金が多く流入しており、下落時には資金が流出しています。結果として多くの投資家は高値掴みとなり、下がった時に売却していることからリターンを享受できていない可能性が高くなります。このような投資行動は決して良いとは言えません。値動きだけを見て投資をしているとこのような傾向に陥りがちです。
※出所:資金流出入額:投信協会より公募投資信託の資産増減状況における株式投信の実額・TOPIX:Bloombergデータより引用。
「高値掴み」「安値売り」というありがちな投資行動を制御する意味で毎月一定額ずつ購入する積立投資が有効。相場の上げ下げに動揺しない心の安寧も手に入れられる。
セゾン投信のお客さまの投資行動から見る積立投資の有効性
セゾン投信のファンドは、設定来の投資家リターン(インベスターリターン)が基準価額騰落率を上回っています。
投資家は「高値掴み・安値買い」の投資行動をとる傾向が見られましたが、セゾン投信のお客さまの投資家リターン(インベスターリターン)はなぜ基準価額騰落率よりも高くなっているのでしょうか。
各ファンドの基準価額と資金流出入額の推移
セゾン・グローバルバランスファンド
セゾン資産形成の達人ファンド
多くのお客さまが基準価額の下落時も積立投資を休止せず、資金流入が続いています。
このように、セゾン投信のファンドは下落時にも積立投資を続けたお客さまが多かったことで、平均取得単価が低減したため、結果として基準価額騰落率よりも投資家リターン(インベスターリターン)の方が高くなっているのです。
投資家リターン(インベスターリターン)と
基準価額騰落率実績値比較
相場下落時にも積立投資を継続しよう
下のグラフは2007年5月~2018年12月の11年8か月、セゾン・グローバルバランスファンドとセゾン資産形成の達人ファンドを毎月1万円ずつ継続して購入した場合の1万口あたりの損益を表しています。
2008年9月に起こったリーマン・ショックによって、1万口あたりの損益は大幅にマイナスとなりました。一番損失が発生している状態でセゾン・グローバルバランスファンドは▲2,997円、セゾン資産形成の達人ファンドは▲3,336円となり、心理的に辛い状況となりました。
2007年5月から毎月1万円ずつ積立投資をしていて、ショック時(2008年9月)に積立投資を停止してしまった場合、損益がプラスになるまでに要した期間は2つのファンド共に約4年半かかっています。それに対して、積立投資を停止せず継続していた場合には、セゾン・グローバルバランスファンドでは3年半、セゾン資産形成の達人ファンドでは1年4か月で損益がプラスになっています。
商品名 | ショック時に積立投資を停止して 損益がプラスになるまでの期間 |
ショック時も積立投資を継続して 損益がプラスになるまでの期間 |
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セゾン・グローバルバランスファンド | 4年7か月 | 3年6か月 |
セゾン資産形成の達人ファンド | 4年4か月 | 1年4か月 |
相場急落時には、損益が大幅にマイナスになることから慌てて積立投資を停止してしまう方が多くいらっしゃいます。しかし、過去のデータを検証すると、粘り強く積立投資を継続することで停止した場合よりも早く損益がプラスに戻っています。
理由は積立投資を相場下落時にも継続することで、投資信託の平均取得単価を引き下げることとなり、基準価額が上昇していく際には、基準価額が元の価額に戻るよりも早く損益は元に戻るからです。
相場下落時も動揺せず、平均取得単価を下げる好機会と捉えて積立投資を継続しましょう!